通信制高校を検討している人の中では、「通信制高校を卒業するって難しのかな…」「不登校だけど、ちゃんと卒業できるかな…」と卒業に関する不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。このページでは、通信制高校を卒業するための条件やどのような状態になると、3年で卒業できなくなってしまうのか、などをまとめています。
通信制高校は、入学するのは簡単ですが卒業するには国が定めた3つの条件をクリアしなければなりません。こちらでは、その条件について詳しく解説していきましょう。
全日制の高校と同じく、通信制高校でも3年間以上在籍をする必要があります。これは単位に関係なく定められているもので、1~2年で単位を取得できたとしても必ず3年間以上在籍しなければなりません。
在校生は、3年間の在籍期間中に74の単位を取得しなくてはいけません。それには、レポート課題の提出、テスト、面接指導や学校行事への出席(スクーリング)を積み重ねる必要があります。通信制高校の学生の場合、日々の仕事や生活を行いながらこれらの単位を取得しなくてはならないため、自己管理が大変むずかしいといわれています。これが、通信制高校の卒業がむずかしい、理由の一つとされています。
この場合の特別活動とは、ホームルームや体育祭、そして文化祭といった学校の年間行事のことをいいます。在籍期間である3年の間に、これらの行事に出席して単位を取得する必要があります。ただ、自宅で勉強をすることが多い通信制高校生が、クラスメイトと親交を深めるチャンスでもあるため、積極的に参加していきたいところです。
通信制高校の学習方法は、自主学習が基本。学習スケジュールが自分の生活スタイルに合わないと、立てた計画通り進めるのがどんどん難しくなります。力量以上の計画を立ててしまっては、基礎的な学習からつまずき、諦めてしまう結果になることも。ひとりでは学習内容をしっかり理解できずに、何とかレポート提出だけはしても単位修得に手間取り、卒業までに3年以上かかってしまうケースは珍しくありません。
通信制高校には、仕事・スポーツ・子育て・介護などと学習を両立させている人や、病気と闘いながら高校卒業を目指している人も多く通っています。スケジュールの都合や体調の関係で、なかなか学習に取り掛かれず、卒業が延びてしまうことがあります。自主学習を進める中で、モチベーションを保ち続けるのは難しいもの。小さなつまずきがきっかけで、学習意欲をなくしてしまい挫折につながることもあります。
文部科学省が出している「通信制課程の年間退学者数(講師別推移)」※によると、平成30年の公立の通信制高校では7.5%、私立の通信制高校では5.0%の退学者がいることがわかりました。つまり、私立は公立よりも卒業率が高いということなのです。なぜ、こんなことが起こっているのでしょうか?
理由としては、私立通信制高校は卒業率と大学などへの進学率を向上させたいという狙いから、さまざまなサポート面が充実しているからです。例えば、私立は公立とくらべて登校日が多く設定されています。基本的に一人で勉強を積み重ねることが多い通信制において、クラスメイトと交友を深める機会をあえて設定しているのです。さらに、生徒がより深く学習するためにサポート体制を設けていたり、進学支援なども、より積極的に実施していたりするのも私立ならではといえるでしょう。
※参照元:文部科学省(https://www.mext.go.jp/content/20200115-mxt_koukou01-000004175_5.pdf)
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