カリキュラムが多様化している通信制高校には、どのような生徒が多いのか紹介していきます。
通信制高校は、もともと働きながら高校の卒業資格を目指す人のために作られたシステム。しかし、近年は「働きながら高卒資格を取得したい」という目的以外の理由で通信制高校を選択するケースも増えている傾向があります。その傾向として以下に4つの入学理由があります。
通信制高校に通学することのメリットの一つとして、自分の時間をしっかりと確保できるという点があります。そのため、通信制高校には、自分の趣味に時間を費やしたい人や学業の他に何かやってみたいことがある人も多く通っています。
また、自分のペースで学習を進めることができるため、小中学校の勉強から復習したい方や、反対に志望校合格に向けて、ハイスピードで学習を進めたい方も通信制高校で、自分のペースに合わせて勉強をしています。
不登校は、全国の中高校生で約15万人いるともいわれていて、中学卒業後すぐに通信制高校に入学する生徒は、小中学校で不登校だったケースも多く見られます。
小中学校で、いじめなどによる人間関係や勉強についていけなくなったなどの悩みを抱えている人に対して、通信制高校はその受け皿になっていると考えられます。通信制高校なら、小中学校の基礎から勉強をサポートしたり、心に負担がかからないようにしながら自分の居場所を見つけるサポートをしてくれます。
通信制高校に入る生徒の約8割は、全日制高校からの転校や中退しての再入学といわれています。勉強についていけなくなった、人間関係が原因で不登校になったなど理由は様々ですが、早いケースだと高校入学時の4月に通信制高校に再入学することもあるようです。
発達障害によって、学習や人と関わることを苦手としている人に対する教育も行っている通信制高校もあります。「自立をゴールにした、生活に役立つ学習」も合わせて教えてくれるので、全日制高校での学習について行けなかった生徒でも、安心して通うことができます。
芸能界やスポーツの活動をしながら全日制の高校に通うのは難しいことがあります。10代のアイドルやプロ契約しているスポーツ選手など、その活動を生活の主体として行く中で、高校卒業資格を取るために通信制高校を利用するケースも少なくありません。通信制であれば、自分の活動の時間に合わせて高校生活を送ることができ、卒業資格も取得できます。
通信制高校に通う生徒は、全国で約20万人※ほどです。
現代の複雑な社会背景や、より自分に合った学校を選ぶことが全国的に広がっており、需要が多くなっていて、全国に通信制の高校は257校※あり、10年前に比べると48校※も増えています。
通信制高校は、今や特別な学校ではなく、自分らしさを見つけるための高校です。運営も公立と私立とがあり、私立校なら全国各地に学習センターを持っていて、どこでも入学できるところもあるほど。こうした状況から、通信制高校が特別な存在ではなく学習スタイルの異なる高校のひとつになっているといえそうです。
※参照元:文部科学省(https://www.mext.go.jp/content/20210226-mxt_koukou01-000013082_04.pdf)
通信制高校は、自分らしく学ぶための選択肢のひとつです。さまざまな理由から、3年間毎日通学することが困難だったり、別の学習方法はないのか考えたりする人は多いでしょう。自分のペースで高校を卒業できる単位制の通信高校は、ひとつひとつの課題をクリアしながら、自分自身と向き合う時間を大切に過ごせるはずです。
近年では、将来に向けて一歩を踏み出すための通過点として、個性に合ったいろいろなタイプの通信制高校が増えていますので、それぞれの個性に合った通信制高校を進学先の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
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・技能連携校
通信制高校は、学校によって力を入れている分野や強みが異なります。
ここでは、学校に求めるサポート体制や通信制高校に入学する目的別でおすすめの通信制高校を紹介しているので、
自分自身やお子さんの個性、希望の進路に合った通信制高校を選びましょう。