さまざまな事情がもとで不登校となった生徒が、進学や就職へ向けて社会性を養えるように支援体制を整えている通信制高校について紹介します。また、通信制高校の他にも「技能連携校」と呼ばれ、専門的なスキルを学びながら、通信制高校卒業に必要な単位を取得できる教育機関も併せて紹介します。
まずは、生徒一人ひとりの特性が分かる「WISC-Ⅳ検査」を取り入れ、生徒の個性に合わせた教育を実施している「興学社高等学院」のサポート内容や評判を確認してみましょう。
【技能連携校】
興学社高等学院

一人ひとりの個性に合わせた教育でお子さんの負担を軽減
興学社高等学院は、WISC-Ⅳ検査と呼ばれる、お子さんの特性を知ることができる検査を実施しています。WISC-Ⅳ検査を行うことで、お子さんに無理をさせることなく、一人ひとりに適した声がけや教育を行うことができ、中学までに不登校を経験してきた方でも、自分のペースで学習を進められる環境が整っています。
社会に出てから役立つコミュニケーションスキルを取得できる
興学社高等学院は、SST(ソーシャルスキル・トレーニング)を授業に取り入れているため、社会に出てから役立つコミュニケーションスキルを養うことも可能です。人と話すことや新しい環境に不安を抱えるお子さんも、苦手克服への一歩を踏み出せるでしょう。
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総合進学科は、国語や数学、英語といった高校生の必修科目のほかに、160種類以上(2023年4月調査時点)の特殊授業を選択することができます。ハンドベルやフォトなど、他では学べない魅力的な授業が盛りだくさんのため、授業を通して自分の興味がある分野に触れることが可能です。就職後、すぐに役立つExcelやWordなどのスキルも学ぶこともできます。
リベラルアーツ科では、お子さんが持つ特有の感覚を社会で活用できるように、コントロールしていく力を身につけます。応用行動分析(ABA)を通して、人間の行動のきっかけを考え、自分が望む結果を得るためには、どう行動することが望ましいのか導けるよう、トレーニングを行います。
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私は中学校の時、いつもクラスで静かで誰とも話せませんでした。 そんな時、興学社高等学院のことを知り入学してみると、先輩や先生方はとても優しく接してくださり、困ったことがあってもすぐに相談にのってくれるため、とても嬉しかったです。 今、進路に悩んでいるみなさん。この学校に来れば、楽しい高校生活が送れますよ
興学社高等学院の先生方は、ちょっとのんびりな私にも優しく自分のペースを大事にしてくれます。 私にとってはとても大きなことです。 また、一人一人の個性を大事にしてくれるので、無理なく学校生活を送ることができています。 イベントや行事もたくさんあるし、楽しみなことばかりです
精神的にも不安定な思春期の子供たち。なかなか親の目も届かず、さらに親よりも学校生活や友達との日常にウェートを置きがちな状況で、カウンセラーの先生方もいらっしゃる興学社の3年間、学校及び先生方には大変助けていただきまして、誠にありがとうございました。感謝いたします。
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| キャンパスの所在地 | 【新越谷校】埼玉県越谷市南越谷1-15-1 6F 【新松戸校】千葉県松戸市新松戸4-35 |
|---|---|
| アクセス | 【新越谷校】新越谷駅・南越谷駅から徒歩5分 【新松戸校】新松戸駅・幸谷駅から徒歩2分 |
| 電話番号 | 047-309-8181 |
不登校を経験したことがある、もしくは現在、不登校で通信制高校への入学を検討している方に向けて、学校選びで気を付けるべきポイントをまとめています。お子さんにとって負担が少なく、快適な高校生活を送るためにも、参考にしてみてください。
実際に登校して授業を受けるスクーリング日数が多いと、不登校経験者にとっては負担になりかねません。徐々に学校に慣らしていけるように日数の調整ができる通信制高校を選ぶようにしましょう。
スクーリングでは実際に校舎に足を運ぶ必要があります。自宅から通える範囲にある方が良いのなら、最寄り駅から通えるかどうかをチェックするとよいでしょう。自宅近辺だと以前の同級生と顔を合わせてしまう不安があるのなら、敢えて遠方の学校を選ぶのも良いかもしれません。
不登校経験者は心にキズを負っていたり、人と上手くコミュニケーションが取れず言いたいことが上手く伝えられなかったりします。そうした子どもの気持ちに寄り添いケアしてくれるカウンセラーが常駐している学校を選ぶようにしましょう。
通信制高校を卒業し高校卒業資格さえ取れればそれでいい、というわけではありません。むしろ人生はその後のほうが大切。大学進学や専門学校進学、または就職に関して有利な授業を取り入れている学校を選ぶようにしましょう。子どもの将来の選択肢が多い学校か要チェックです。
通信制高校にも公立と私立があります。公立の通信制高校の学費は3年間で10万円程※。そのかわり、本人のやる気がないと卒業が難しいと言われています。私立の場合はスクーリングの頻度によっても学費が大きく変わってくるのが一般的。費用が高い分、様々なサポートが受けられるのが特徴です。
参照元:(https://www.tsuushinsei-navi.com/tsuushinsei/gakuhi.php)
不登校を経験した生徒も挫折することなく学生生活を送り、卒業できるということは、その学校でメンタルケアも含めた手厚い指導ができているということです。
ここでは、上記で説明した不登校へのサポートが手厚い学校選びのポイントをもとに、スクーリング日数を調整できる、メンタル面でのケアを行っている通信制高校・技能連携校を紹介します。

引用元:一ツ葉高等学校(https://www.hitotsuba.ed.jp/)
上記で紹介した通信制高校・技能連携校の他に、不登校へのサポートを積極的に行っている全国の通信制高校を一覧で紹介します。

引用元:中央高等学院公式サイト(https://chuos.com/)
学期の途中でも入学可能な通信制高校です。大学進学・自分探し、美容やイラスト・介護福祉を専門的に学ぶなど、生徒の希望に合わせた幅広いコースがあります。30年以上の歴史があり、様々な悩みを抱える生徒を支えます。

引用元:クラーク記念国際高校公式サイト(https://www.clark.ed.jp/)
英語・国際教育が強みの通信高校です。担任全員がカウンセラーの資格を持ち、生徒一人一人に合わせて学習をサポートしてくれます。週5日のコースから月1~2日程度の在宅・Webでの学習がメインのコースまで幅広くあります。

引用元:第一学院高等学校公式サイト(https://www.daiichigakuin.ed.jp/)
イベントやサークル活動が豊富で生徒同士の交流のチャンスが多い通信制高校です。週2日から通学でき、進学を目指すコース、プログラミング・グラフィックを専門的に学ぶコースもあり、生徒に合わせてコース選択できます。

引用元:明聖高校公式サイト(https://www.meisei-hs.ac.jp/)
生徒の自主自立を教育目標として、生徒の学力に応じて苦手科目の克服、得意科目はもっと伸ばせるように先生がサポートしてくれます。また、先生はメンタルヘルスやカウンセリングの専門研修を受けており、相談しやすい環境を整えています。

引用元:飛鳥未来高校公式サイト(https://www.sanko.ac.jp/asuka-mirai/)
生徒の個性を重要視している学校で通学は私服です。登校日数・時間数を自由に選べるコースや週3日または5日登校するコースなどがあり、生徒に合わせて選べます。学校行事・課外授業もあるので、生徒同士の交流もできます。

引用元:N高等学校公式サイト(https://nnn.ed.jp/)
創造力とグローバル社会で通用できる力をつけ、海外でも活躍できるようサポートする通信制高校です。先生と生徒は定期的に面談を行っており、生徒の気持ちや目標を確認しています。生徒の学力や勉強の進み具合に応じて指導をしてくれます。

引用元:鹿島学園高等学校公式サイト(https://www.kg-school.net/)
普通科目の他に、さまざまなジャンルの科目をオプションで設定していて生徒の個性を大切にしている学校です。1989年開港の全日制の高校が通信制高校も運営しており、通信制から全日制への転籍もでき、希望に合わせて学習方法も選べます。
学校への苦手意識が少しずつでも克服できれば、学習に対する意欲も高まり、進学したいという気持ちが自然に芽生える可能性もあります。
卒業率が高い学校は、卒業までのサポートがそれだけしっかりしている証拠ともいえます。そのため卒業実績は事前にしっかりと確認し、生徒一人ひとりの将来について親身に対応してくれる学校を選びたいものです。
中学生の不登校のきっかけや、その対応についてご紹介していきます。同じ「不登校」であっても、そこに至るまでの理由は人それぞれ異なります。今回、以下にあげる「学校」「家庭」「本人に関係すること」の3種類の不登校の要因はその内の一部です。
実際の不登校は、それらの事情がからみ合って起こるものです。そのため、ひと言でまとめていうことはできません。
学校が原因の場合は、大きく分けて4つです。
不登校になってしまった要因として家庭が関係する場合は、大きく分けて3つの要因があります。
本人に関係することが原因という場合には大きく分けて「本人の気持ち」と「家庭環境」の2つの理由が多いです。
一度学校に行けなくなってしまった不登校経験者の中には通学に苦手意識を持っている人がいます。通信制高校はそういった不登校経験者の受け入れもしているところです。
また、スクールカウンセラーが常駐している学校もあるため、心のケアの面でも安心して通うことができるでしょう。好きなときに校舎に足を運べる通信制高校なら、登校することが苦でなくなるかもしれませんね。
上記は2012年に株式会社三菱総合研究所が発表したデータ※。「自分だけが不登校だったらどうしよう…」と戸惑っている人もいると思いますが、通信制高校に通う生徒の約30%が元不登校の方。10人いれば3人は不登校経験者なのです。
また、学校によってはクラスの半数が不登校経験者というところも。同じような経験をした人が通っている通信制高校なら、気持ちを分かり合える友人に出会える可能性も高いです。
※参照元:三菱総合研究所(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/05/29/1321486_02.pdf)
文部科学省の調査データを見てみると、中学校の不登校者数は年々増え続けています。高等学校の場合は年度によって若干の上下推移はありますが、不登校生徒数は全体的に増えています。
中学生と高校生の不登校数に差がありますが、中学卒業までは義務教育のため対象人数が大きいからです。高校生の最新データである令和4年度を見ると、在籍生徒数に対する不登校の割合は2.04%となり、約50人に1人の割合で不登校の高校生が存在するという結果になっています。
| 年度 | 人数 | 割合(%) |
|---|---|---|
| 令和元年度 | 127,922人 | 3.94% |
| 令和2年度 | 132,777人 | 4.09% |
| 令和3年度 | 163,442人 | 5.00% |
| 令和4年度 | 193,936人 | 5.98% |
| 年度 | 人数 | 割合(%) |
|---|---|---|
| 令和元年度 | 50,100人 | 1.58% |
| 令和2年度 | 43,051人 | 1.39% |
| 令和3年度 | 50,985人 | 1.69% |
| 令和4年度 | 60,575人 | 2.04% |
引用元:文部科学省「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」(https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_1.pdf)
不登校の方に通信制高校をおすすめする理由として、高卒資格を得ることで将来の選択肢を広げられるという点が挙げられます。
例えば就職する場合、学歴不問の会社ももちろんありますが、高校卒業以上の学歴を就職条件として提示している企業も少なくありません。また、将来専門学校で特定の分野を学びたい、あるいは大学進学を目指したいという場合にも、高校卒業資格は必要になってきます。
今後の進路や将来が不透明であったとしても、高校卒業資格を得ておけば、行動を起こそうと決めた時に将来への1歩を踏み出しやすいでしょう。
高卒資格を得る方法としては、まず下記が挙げられます。
全日制高校で3年間74単位以上を修得すると高卒資格(高卒学歴)が得られます。単位を取得するには各科目の成績と授業への出席が必要で、全日制高校のほとんどは、授業時間数の3分の1から4分の1を欠席すると単位が取れません。また、一般的な全日制高校は学年制を採用しており、その学年の単位を落とすと進級できない可能性があります。
定時制高校は、1948年に発足した高等学校課程のひとつです。毎日の通学が必要で、1日の授業時間が4時間程度と短いのが特徴です。
以前は「定時制高校=夜間高校」というイメージでしたが、最近は「午前の部・午後の部・夜間の部」という三部制を設けている定時制高校も増えており、ライフスタイルに合わせて通学できるようになりました。
定時制高校の卒業条件は、3年以上の在籍期間と必要単位を修得すること。しかし定時制高校は授業時間が1日4時間と短いケースが多いため、4年で卒業する人が多いようです。
通信制高校は1948年に学校教育法に定められた正式な高等学校で、卒業すれば高卒資格を取得できます。74単位以上を3年以上の期間で取得することが条件です。
通信制高校では、通学がほとんど不要な学習形態を取っています。科目ごとにレポートを作成・提出し、添削指導を受けて学習を進めます。スクーリング(面接授業)の参加も義務付けられていますが、それほど多くありません。最近ではインターネットの普及により、より柔軟な指導・学習がしやすくなっている点もポイントです。
サポート校とは、通信制高校に通う生徒を支援するための施設です。生徒が3年で通信制高校を卒業できるよう、学習支援や学習計画の相談に応じています。また、メンタルケア専門の講師やカウンセラーが在籍しているケースがほとんどです。
ただし、通信制高校とは別途に学費がかかる点と、サポート校だけの通学では高卒資格が取れない点に注意する必要があります。あくまでも通信制高校で確実に単位が取れるよう、バックアップするための施設と言えるでしょう。
通信制高校と並行して通いながら、専門科目の習得を目指せる施設です。こちらも単体での通学だけでは高卒資格を得られませんが、サポート校と異なる点として技能連携校で勉強した内容も、卒業に必要な単位としてカウントできることが挙げられます。
通信制高校では国・数・英の普通科目を、技能連携校では商業・工業・美容・調理・服飾・福祉などの専門科目を学びつつ、高校卒業を目指せるようになっています。
高等学校卒業程度認定試験とは、「高校卒業と同程度の学力があることを認定する」国家資格のこと。高卒認定試験に合格すれば、大学・短大・専門学校などの受験資格を得ることができます。
高卒認定試験は“16歳以上の高校を卒業していない人を対象”にしており、年2回実施される試験に合格すれば認定資格を取得できます。
ただし、気を付けるべき点として下記の2点が挙げられます。
このため、高認試験は「何のために」得るのかを明確にしたうえで受けるのがおすすめです。
ここでは不登校経験者が通信制高校を選ぶメリットについて紹介しています。
見た目は全日制高校と同じですが、カリキュラムが違います。午前は遅めの時間で授業をスタートできたり、午前・午後あわせて授業時間が4時間だけだったりと、ゆったりした時間配分の高校がほとんど。学校に行かなかったことで生活リズムが不規則になった人でも学校生活に復帰しやすくなっています。
以前通っていた全日制高校ですでに修得した単位があれば、その単位を通信制高校に引き継ぐことができます。通信制高校を卒業するには3年以上在籍して、74単位を修得する必要があります。ですが、例えば全日制高校で14単位を修得していれば、残りの60単位を修得すれば卒業可能。単位の引き継ぎは学校や生徒の状況によって異なるので、事前に学校へ確認してください。
通信制高校の入試は、基本的に面接と筆記試験が行われます。筆記試験は英語や数学を出題するのではなく、テーマに沿った作文を書くことがほとんどです。この高校を選んだ理由やこれからの学校生活をどう過ごすかといったことを書けば問題ありません。
面接も難しいものではなく、先生とおしゃべりするような感じで気軽に受け答えすれば大丈夫。通信制高校はこれから学力を身につけていくという姿勢が大切なので、学力に自信がない方もこれから勉強していけば心配はいらないでしょう。
通信制高校は毎日登校しなくても、授業のほとんどが自宅学習です。誰にも会うことなく勉強を進められるので、人と関わるのが苦手で不登校になった方や引きこもり傾向の方でも安心。スクーリングといって実際に学校へ行って授業を受ける必要がありますが、2週間に1回くらいが普通です。1年間に3日程度通うだけでいい学校もあります。
通信制高校の新入学の受け入れは、全日制高校と同じく公立校なら年1回、私立校は年2回がほとんど。しかし、転入は随時受け付けている学校が多いです。全日制高校と卒業資格に変わりはないので、就職や大学進学は高卒として応募可能。不登校を続けるよりも通信制高校に転入したほうが今後の生活に有利だと言えるでしょう。
通信制高校は不登校を経験している人が多く、同じ悩みを抱えている方に出会えることがあります。同じ経験を持っていると話しかけやすく、共通の話題で盛り上がることができるので、自然と友達になれるでしょう。一緒に通学したり、目標に向かって励まし合ったりする友達がいれば、学校に行くことへの抵抗も少なくなります。
不登校を経験した生徒の中には「授業を休みがちだったために、学習への理解がなかなか追いつかない」「心に大きな傷を抱えている」といった生徒も少なくなくありません。不登校支援に力を入れている通信制高校の多くは、カウンセリング資格などを持つ教師や専門カウンセラーを常駐させています。教師や学校スタッフは、生徒との信頼関係を徐々に築き上げ、進学や就職のことはもちろん、プライベートの面でもしっかりと相談に乗ってくれます。
通信制高校の多くは、固定クラスは設けていないことが多いです。スクーリングの授業も、その都度違うメンバーで受ける形式が主流です。クラスを固定しないオープンな環境であれば、人間関係のトラブルも起きにくく、少しずつでも登校することに慣れてくれば、通学が苦にならなくなり、やがてはスクーリングでの学習にも集中できるようになるでしょう。
通信制高校は、自主的に学習していく形をとっており、自分で教科書を読み進めながらレポートを作っていくことが多いです。そのため、全日制のように誰かが勉強する時間を設定するのではなく、自分から積極的に勉強に取り組むことが大切です。
これは意外にも難しいことで、通信高校に何年も通学したり、登校しなくなる人もいます。これを乗り越えるには、明確な目標をみつけたり、サポート校・塾などで勉強する環境を得ることが大切です。
通常の全日制や定時制の高校では、1週間の長い時間を多くのクラスメイトや先生と一緒に過ごします。しかし、通信制の高校では、週に1~3回程度の通学でクラスの区分けもあまりされていないため、他の生徒や先生と関わる機会というのは減ってしまいがちです。
通信制高校では、生徒数が少ない分、先生が一人一人の生徒としっかり関わってくれます。また、いじめや不登校といった辛い思いや人間関係に不安を感じている生徒も多いため、同じような境遇のある子と分かり合いやすい環境でもあります。
通信制高校でかかる学費は、全日制高校に比べると安価です。しかし、通信制高校ごとに金額に大きな差があります。学費が比較的安価な学校だと「高等学校等就学支援金」を利用することにより3万円程度で済む学校もありますが、なかには100万円以上かかる学校もあります。
しかし、授業料が高いといっても、通常よりも高い教育・指導が受けられて資格やスキルアップを目指せる場合もあります。そのため、提供されているカリキュラムを見極めることでより適した学校を見つけることができそうです。
就学支援金制度とは、令和2年4月からスタートした制度で、高等学校の学費の一部を国が負担する授業料負担制度のことです。就学支援金制度は奨学金と異なり、返済する必要がないのがポイントです。
就学支援金制度により、家庭の経済状況を理由に高校進学を諦めていた生徒でも、高校へ進学できるようになりました。
支援金制度は、国公立や私立の全日制高校・定時制高校・通信制高校の全てが対象となっています。
家計に嬉しい就学支援金制度ですが、全ての高校生(世帯)に支払われるわけではありません。
まず前提として、国公立・私立は問わずに高等学校(高専、高等専修学校等を含む)に在学する生徒で、日本国内に住所があることが就学支援金の対象条件です。
そのうえで、下記ような条件に該当する人は支援金を受け取ることができません。
公立の通信制高校であれば、世帯年収910万未満は一律「1単位336円」が支給額となっています。公立通信制高校の授業料は自治体により異なりますが、相場的には実質無料になるケースが多いです。
そして、私立の通信制高校の場合は、下記の表のように世帯年収目安が910万円未満と590万未満で上限支給額が異なります。授業料が就学支援金より安ければ実質無料となり、上回る場合は授業料と支援金の差額分を自己負担することになります。
また、通信制高校の支援金は4年以内かつ、74単位まで、年間では最大30単位までしか支給されないので気をつけましょう。
| 高校の種類 | 保護者の世帯年収目安 | 就学支援金支給額 |
|---|---|---|
| 公立通信制高校 | 約910万円未満 | 336円/単位 |
| 私立通信制高校 | 約590万円未満 | 上限12,030円/単位 |
| 約590万円~約910万円未満 | 約4,812円/単位 |
参照元:文部科学省「支給限度額・支給限度額一覧」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/__icsFiles/afieldfile/2020/04/22/20200422_mxt_kouhou02_100014428_3.pdf)
通信制高校は、全日制高校と同じ文部科学省の教育課程に沿ってカリキュラムを組み立てています。しかし、全日制高校と比べて通信制高校ではカリキュラムの種類の幅が広く設定されています。
英語や国語などの基本の科目だけでなく、美容師の資格取得を目指したり、パソコン関連に特化して学んだりとカリキュラムの種類が幅広く設定されています。そのため、不登校の児童も興味のあるコースが見つけやすく、自由に時間を使えます。
通信制高校と聞くとあまり通学しないイメージがあるかもしれません。しかし、多い学校は週5日と1週間しっかりと通学する学校、少ない学校だと年に数日のスクーリングとネット学習・レポート提出で各科目の必要な授業時間を満たせる学校というのもあり、通学の頻度には大きな幅があります。登校の頻度を選べるのも通信制高校のメリットなので、不登校の生徒の気持ち・状態や希望に合わせて選んでみるのがおすすめです。
通信制高校は、単位制というスタイルの高校です。卒業に必要な条件として、単位数と在籍年数3年以上などの設定がされており、これらを満たすことで卒業することができます。大学をイメージするとわかりやすいかもしれません。
3年間での卒業を想定してカリキュラムを作成している学校も多くあります。学校により異なるので、事前に確認を行っておくのがおすすめです。
通信制高校には、全国から生徒が通学できる「広域通信制」、学校のある都道府県と隣接する県のエリアの生徒が対象となっている「狭域通信制」の2種類があり、どちらを採用しているかで異なります。
希望する学校が家から遠くて距離があるけれど通いたい場合には、全国から通える広域通信制の学校がおすすめです。狭域通信制の学校の場合は、学校へ通いやすいので学校に実際に通いたいという方には特におすすめです。
目的や特徴から選ぶ!
おすすめの通信制高校
・技能連携校
通信制高校は、学校によって力を入れている分野や強みが異なります。
ここでは、学校に求めるサポート体制や通信制高校に入学する目的別でおすすめの通信制高校を紹介しているので、
自分自身やお子さんの個性、希望の進路に合った通信制高校を選びましょう。