発達障がいのあるお子さんを持つ保護者の方々にとって、高校卒業後の進路選択は大きな課題です。本記事では、進学、就職、支援施設などの選択肢について詳しく解説し、メリットとデメリットについて解説します。
発達障がいのあるお子さんの高校卒業後の進路選択は、個々の特性や興味、能力に応じて多様な選択肢があります。ここでは、主な進路選択肢として進学、就職、支援施設の利用について解説します。
発達障がいのあるお子さんが進学を選択する場合、大学、短期大学、専門学校など様々な選択肢があります。それぞれの教育機関には特徴があり、お子さんの興味や特性に合わせて選ぶことが重要です。
発達障がいのある学生でも、適切な支援があれば大学や短期大学で学ぶことができます。多くの大学では、障がい学生支援室などを設置し、個別の配慮を行っています。
専門学校は、特定の職業に必要な技術や知識を集中的に学ぶことができます。発達障がいのある学生にとっては、少人数制で実践的な学習ができる点が魅力です。
高校卒業後すぐに就職を選択する場合、発達障がいのあるお子さんには一般就労と障がい者雇用の二つの主な選択肢があります。それぞれの特徴や支援制度、就職活動の進め方について理解することが大切です。
一般企業での就労を目指す場合、発達障がいへの理解がある企業を探すことが重要です。近年、多様性を重視する企業が増えており、発達障がいのある方の特性を活かした採用も増えています。
障がい者手帳を取得している場合、障がい者雇用枠での就職を検討することができます。法定雇用率の対象となるため、企業側も積極的に採用を行っています。
高校卒業後、すぐに進学や就職を選択せず、支援施設を利用する選択肢もあります。就労移行支援や就労継続支援などの施設では、個々の特性に合わせた支援を受けながら、将来の自立に向けた準備ができます。
就労移行支援は、一般就労を目指す人のための訓練施設です。就労に必要なスキルや知識を身につけ、就職活動のサポートを受けることができます。
就労継続支援A型は雇用契約を結んで働く形態、B型は雇用契約を結ばずに働く形態です。一般就労が難しい場合や、段階的に就労を目指す場合に利用します。
発達障がいのあるお子さんの進路選択は、慎重に進める必要があります。本人の特性や希望を理解し、適切な情報収集と専門家の助言を得ながら、段階的に進めていくことが大切です。以下に、進路を選ぶ際の考え方、段取りを紹介します。
(前略)「社会人にならないと」と意識し始めたのが特別支援学校の就業技術科に入ってからの高校1年の最後。複数の職業コースから自分が一番楽しかったコースを選んで進みました。3年で12回ぐらい実習にも行って、とても疲れるけど、自分の強みと苦手を知り、職業選びにとても役立ちました。実習の経験から、めんどくさがり屋で、ほかにやりたい事があると集中することが苦手だけど、細かいことを処理することが得意だとわかって、最終的には自分の強みを活かせる仕事に就職することもできました。これからの将来に対しては、社会人になって働かないといけないことに不安も抱えていて、天真爛漫でいつでもぐったりしてゲームができる子供のままでいたいが、自分でお金を稼いで、楽しみを持ちながら安定した生活を送って行きます。
※引用元:ティーンズ(https://www.teensmoon.com/wp-content/uploads/2024/04/interview_2024_04.pdf)
(前略)3年生の2学期頃から生徒たちの進路が決まり始め、企業への正式内定をもらう子も出てきました。定型発達でも受験期の保護者あるある話だと思いますが、保護者同士が親しくても進路先や結果はお互いに秘密にするという暗黙の了解を感じました。親しい友達でも「どこの企業に決まったの?」と聞いても「まだ決まっていない」と決まっていてもごまかされたり、「学校から口止めされているから企業名は言えないのよ」といった返事が戻ってくることもありました。そんな中、高等部に通っていた頃の息子の状態ではすぐに企業就労することは難しいと考え、就労移行支援事業所で高等部卒業後もスキルを学ぶことを希望し、活動を始めました。
※引用元:自閉症息子、特別支援学校高等部卒業後の進路は?【LITALICO発達ナビ】(https://h-navi.jp/column/article/35030005)
適切な環境で学び、働くことは、お子さんの成長と自信につながります。そのため、学校、医療機関、支援機関などと連携し、包括的な支援体制を築いていくことが重要です。保護者として大事にしたいポイントをまとめました。
進路選択は簡単なプロセスではありませんが、お子さんの可能性を信じ、粘り強くサポートすることで、充実した人生につながります。保護者の方々は、お子さんと共に歩み、新たな可能性を探求する姿勢を持ち続けてください。
目的や特徴から選ぶ!
おすすめの通信制高校
・技能連携校
通信制高校は、学校によって力を入れている分野や強みが異なります。
ここでは、学校に求めるサポート体制や通信制高校に入学する目的別でおすすめの通信制高校を紹介しているので、
自分自身やお子さんの個性、希望の進路に合った通信制高校を選びましょう。