【都道府県別】希望エリアから
通信制高校・技能連携校を探す

東北

北海道

青森

秋田

岩手

山形

宮城

福島

関東

中部

新潟

富山

石川

福井

長野

岐阜

山梨

愛知

静岡

近畿

京都

滋賀

大阪

奈良

三重

和歌山

兵庫

中国

鳥取

岡山

島根

広島

山口

四国

香川

愛媛

徳島

高知

九州

福岡

佐賀

長崎

大分

熊本

宮崎

鹿児島

沖縄

CLOSE

発達障がいのある中学生の進路

発達障がいのある中学生の進路は、全日制高校だけではありません。定時制・通信制・高等専修学校・特別支援学校高等部など、少なくとも7つの選択肢があります。大切なのは「どこなら入れるか」ではなく、「どこなら3年間無理なく通い、卒業後につながるか」で考えることです。

「内申点が足りるか不安」「集団生活に耐えられるか心配」「そもそも何から始めればいいのかわからない」。こうした悩みを持つ保護者の方は少なくありません。この記事では、中学生の今から準備できることを時期ごとに整理しました。

この記事のPOINT!
  • 発達障がいのある中学生が選べる進路7つと、それぞれの向き・不向き
  • 進路を決めるための5つのステップ
  • 中1〜中3で「いつ・何を」準備すればよいか
  • 中学での困りごと別の進路の考え方
  • 高校受験で合理的配慮を受けるための流れと相談先

発達障がいのある中学生の進路の現状

支援を必要とする中学生は、決して少数ではありません。進路の選択肢も、ここ10年で大きく広がっています。

通常学級の小中学生の8.8%が「学習面・行動面で著しい困難」

文部科学省が2022年に行った調査では、知的発達に遅れはないものの学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合が、小・中学校で推定8.8%でした(2012年調査は6.5%)。35人学級なら3人程度にあたる数字です。

ただしこの数字は、担任などの回答にもとづく推定値で、医師の診断による発達障がいの割合ではありません。「診断はないけれど困りごとがある」グレーゾーンのお子さんも含まれていると考えてよいでしょう。

高校でも支援の仕組みが整ってきた

2018年度から、高校でも「通級による指導」が制度化されました。通常の授業を受けながら、一部の時間に特性に応じた指導を受けられる仕組みで、単位として認定されます。

また、2024年4月の障害者差別解消法の改正で、私立学校を含む事業者にも合理的配慮の提供が法的義務になりました。公立・私立を問わず、本人や保護者から申し出があれば、学校は過重な負担にならない範囲で配慮を検討する必要があります。

通信制高校の生徒は約10人に1人

学校基本調査によると、通信制高校の生徒数は2025年度に30万5,221人と過去最多を更新し、高校生全体の約9.6%を占めました。2026年度の速報値では約31万2千人とさらに増えています。

通信制は、もはや「例外的な進路」ではありません。発達障がいのあるお子さんにとっても、特性に合わせて学び方を選べる現実的な選択肢になっています。

中学卒業後の進路の選択肢7つ

発達障がいのある中学生の進路は、大きく7つに分けられます。まずは全体を比較表で確認しましょう。

進路 通学の頻度 学び方の特徴 向いているお子さん 注意点
全日制高校 週5日・朝〜夕方 学年制・集団授業が中心。通級指導を行う学校もある 集団生活に大きな負担がなく、毎日の通学ができる 出席日数や内申点の基準がある。支援体制は学校差が大きい
定時制高校 週5日・1日4時間程度 昼間・夜間などの部制。少人数の学校が多い 朝が苦手、短い授業時間なら集中できる 4年制の学校もある。生徒の年齢層が幅広い
通信制高校 年数日〜週5日まで学校により選択可 単位制。レポート・スクーリング・試験で単位を取る 自分のペースで学びたい、集団や通学に負担を感じやすい 自己管理が必要。サポート内容は学校差が大きい
通信制高校+サポート校・技能連携校 週1〜5日など選択可 通信制の単位取得を別の学習施設が手厚く支える 学習習慣づくりや生活面のフォローがほしい 通信制の学費とは別に費用がかかる
高等専修学校 週5日が基本 調理・美容・ITなど職業に直結する実技が中心 好きな分野がはっきりしていて、手を動かす学びが得意 大学受験資格が得られるのは文部科学大臣の指定校のみ
高等専門学校(高専) 週5日・5年制 工学・技術系の専門教育 理数系の特定分野に強い関心・適性がある 学力試験があり、課題や実験の負荷が大きい
特別支援学校高等部(高等特別支援学校を含む) 週5日 少人数で生活・職業の力を育てる。就労支援が手厚い 知的障がいを併せ持つなど、手厚い個別支援が必要 入学は原則として知的障がいなど法令で定める障がいのある生徒が対象。発達障がいのみでは対象外になることが多い

全日制高校:内申点と出席日数を早めに確認

公立の全日制高校は、調査書(内申書)の評定と出席日数が合否に影響する地域が多くあります。中2の終わりまでに現在の内申点と欠席日数を担任に確認し、志望校の基準と比べておきましょう。通級指導教室を置く高校かどうかは、都道府県教育委員会の資料で確認できます。

定時制高校:通える時間帯と卒業までの年数を確認

定時制高校には昼間部・夜間部・三部制などがあり、4年で卒業する学校と、他の部の授業をあわせて受けることで3年で卒業できる学校があります。本人が無理なく起きて通える時間帯かを、中3の見学時に実際の時間帯で確かめましょう。

通信制高校:入学時期と通い方の選択肢を確認

私立の通信制高校は、春以外にも入学・転入を受け付ける学校が多く、中3の時点で進路が決まりきらなくても選択肢が残ります。週1日から週5日まで通い方を選べる学校もあるため、「今の登校状況で通える日数」を基準に候補を絞ると現実的です。

通信制高校+サポート校・技能連携校:学習と生活の両方を支えてもらう

通信制高校の単位取得を、サポート校や技能連携校が並行して支える形です。技能連携校なら、専門分野の学習がそのまま高校の単位として認められます。詳しくは技能連携校とサポート校の違いを参考にしてください。

高等専修学校:大学受験資格の有無を確認

調理・美容・ITなど、職業に直結した実技を学べる学校です。卒業後に大学進学の可能性を残したい場合は、文部科学大臣が指定する「大学入学資格付与指定校」かどうかを出願前に確認しましょう。

高等専門学校:学力試験への準備が必要

5年一貫で工学・技術系を学ぶ学校です。入試には学力試験があるため、理数系に強い関心があっても、中2〜中3で数学・理科の学力を志望校の水準に近づけておく必要があります。受験時の配慮についても、出願前に学校へ問い合わせましょう。

特別支援学校高等部:入学要件を教育委員会に確認

少人数で、企業実習など就労に向けた支援が手厚い学校です。ただし特別支援学校の対象は、法令で定める視覚障がい・聴覚障がい・知的障がい・肢体不自由・病弱の5つで、発達障がいのみでは入学の対象にならないのが一般的です。対象となるかは都道府県の教育委員会に確認しましょう。特別支援学級に在籍しているお子さんの進路は、特別支援学級から高校進学は可能?でも詳しく解説しています。

進路を決める5つのステップ

進路選びは「学校を探す」前に「わが子を知る」ことから始めると、失敗しにくくなります。次の5つの順で進めましょう。

  1. 特性と困りごとを整理する
    得意・苦手、疲れやすい場面、落ち着ける環境を書き出します。WISCなどの検査結果があれば、担当医や心理士に「高校生活で気をつける点」を聞いておくと役立ちます。
  2. 本人の希望を聞く
    「どんな高校生活を送りたいか」「将来やってみたいこと」を本人の言葉で確認します。保護者の希望と違っても、まずは否定せずに受け止めることが大切です。
  3. 必要な支援を言葉にする
    「板書が苦手なのでプリントがほしい」「大きな音が苦手」など、具体的な配慮の内容をまとめます。これが学校見学や受験時の配慮申請の土台になります。
  4. 学校を見学・体験し、支援の中身を確かめる
    説明会だけでなく、個別相談や体験授業に参加しましょう。「過去に同じような特性の生徒をどう支援したか」を聞くと、実際の対応力がわかります。
  5. 卒業後までつなげて判断する
    高校卒業後に大学・専門学校・就職のどこを目指すかで、合う学校は変わります。卒業率や進路実績もあわせて確認しましょう。高校卒業後の進路については発達障がいのお子さんの高校卒業後の進路も参考になります。

学校の見極め方をさらに詳しく知りたい方は、発達障がいのお子さんに合った高校の選び方をあわせてご覧ください。

中1〜中3の進路準備スケジュール

進路準備は中3からでは遅くなりがちです。特に合理的配慮を受けたい場合は、学校での配慮の実績づくりに時間がかかるため、中1・中2から少しずつ動き始めましょう。

時期 やること ポイント
中1 特性と困りごとの整理、学校との情報共有 担任・特別支援教育コーディネーターと面談し、個別の教育支援計画の作成を相談する
中1〜中2 定期テストでの配慮を試す(別室・時間延長・ルビ付きなど) 受験時の配慮申請には、在籍校での配慮の実績が問われることが多い
中2 高校の種類を知る、学校説明会・文化祭に参加 全日制・定時制・通信制を幅広く見て、本人の反応を確かめる
中2の3学期 内申点・出席日数の状況を確認 公立全日制は内申点の比重が大きい地域が多い。不登校の場合は選択肢を早めに広げる
中3・4〜7月 志望校の候補を絞る、個別相談・体験授業 支援の中身と配慮の実績を具体的に質問する
中3・夏休み オープンキャンパス、学校見学の総仕上げ 通学経路を実際に通ってみる
中3・9〜11月 三者面談で志望校を決定、受験時の配慮を相談 配慮申請の方法と締め切りを在籍校・志望校の両方に確認する
中3・12〜1月 出願、配慮申請の書類提出 私立の推薦・単願入試はこの時期が多い
中3・2〜3月 入試本番、合格後の入学前面談 入学後の支援について改めて学校と話し合う

入試日程や配慮申請の締め切りは、都道府県や学校によって異なります。必ず在籍校と志望校の最新の募集要項で確認してください。なお私立の通信制高校は、複数回の入試や年度途中の入学・転入を受け付けている学校が多く、中3の時点で進路が決まりきらなくても選択肢は残ります。

中学での困りごと別:進路タイプの考え方

中学生の時点では、診断名よりも「今、何に困っているか」から進路のタイプを絞り込むのが現実的です。ASD・ADHD・LDといった特性ごとの学校環境の選び方は、発達障がいのお子さんに合った高校の選び方で詳しく解説しています。

中学での困りごと 候補になりやすい進路 中学のうちに確認すること
毎日の登校が難しい・不登校 通信制高校、定時制高校、通信制+サポート校 登校日数を選べるか、入試で出席日数をどう扱うか
内申点が足りない 通信制高校、面接・作文重視の私立高校、高等専修学校 入試方式と調査書の比重
大人数の集団が苦手 少人数の定時制高校、通信制高校(通学コース) 1クラスの人数、休憩できる場所の有無
特定の分野に強い関心がある 高等専修学校、高専、技能連携校 大学受験資格の有無、入試科目
知的障がいを併せ持ち、生活面の支援も必要 特別支援学校高等部 入学要件(都道府県教育委員会に確認)
配慮があれば毎日通える 全日制高校(通級指導や支援体制のある学校) 中学の定期テストでの配慮実績、志望校の内申基準

不登校の場合は「内申点に左右されにくい進路」も視野に

公立の全日制高校は、調査書(内申書)の出席日数や評定が合否に影響することがあります。一方、通信制高校や多くの私立高校は、面接や作文を重視する入試を行っています。

不登校の背景に特性による疲れやすさがあるなら、まずは登校日数を選べる環境で生活リズムを整えるのも一つの方法です。発達障がいと不登校の関係については、発達障がいと不登校の関連性やグレーゾーンのお子さんが不登校になる原因で解説しています。

高校受験の合理的配慮と申請の流れ

高校受験では、特性に応じた配慮を申請できます。ここでは中学生が押さえておきたい「時期と手続き」に絞って解説します。別室受験や時間延長など、配慮の具体例は発達障がいのお子さんに合った高校の選び方で紹介しています。

申請の一般的な流れ

  1. 在籍中学校の担任・特別支援教育コーディネーターに相談する
  2. 中学校での配慮の実績(定期テストなど)と、必要に応じて診断書や検査結果を準備する
  3. 在籍校を通じて、または志望校へ直接、申請書を提出する
  4. 志望校・教育委員会が内容を検討し、配慮の内容が決まる

申請には締め切りがあり、出願よりかなり前に設定されている場合もあります。どの配慮が認められるかは自治体や学校ごとに判断されるため、中3の秋までには在籍校と相談を始めましょう。

進路の相談先

進路の悩みは、家庭だけで抱え込まないことが大切です。相談内容に応じて、次の窓口を使い分けましょう。

相談先 相談できること
在籍中学校(担任・進路指導・特別支援教育コーディネーター) 志望校選び、内申点、受験時の配慮申請の手続き
スクールカウンセラー 本人の不安やストレス、親子の話し合いの進め方
自治体の教育相談センター(教育支援センター) 地域の高校の情報、学びの場の選び方、不登校の相談
発達障害者支援センター 特性の理解、地域の支援機関の紹介
主治医・心理士 検査結果の読み解き、配慮申請に必要な診断書
高校の個別相談会 その学校の支援体制、入試での配慮、入学後の生活

窓口の名称や相談方法は自治体によって異なります。お住まいの市区町村や都道府県のホームページで確認してください。

よくある質問

Q. 高校受験のとき、発達障がいのことを志望校に伝えるべきですか?

A. 伝える義務はありません。ただし受験時の配慮や入学後の支援を受けたい場合は、事前に伝えておく方がスムーズです。個別相談の場で「どんな支援が可能か」を確認してから判断する方法もあります。

Q. 診断がないグレーゾーンでも支援を受けられますか?

A. 学校での支援は、診断の有無だけで決まるものではありません。困りごとがあれば、まずは担任やコーディネーターに相談しましょう。ただし受験時の配慮申請では、診断書や検査結果を求められることがあります。

Q. 通信制高校を卒業すると、進学や就職で不利になりますか?

A. 通信制高校の卒業資格は、全日制と同じ「高校卒業」です。大学・専門学校への進学も就職もできます。卒業後の進路サポートは学校によって差があるため、進路実績を確認して選びましょう。

Q. 特別支援学級に在籍していても、普通の高校に進学できますか?

A. できます。ただし特別支援学級では、学習内容や評価の方法が通常学級と異なる場合があり、内申点の扱いに注意が必要です。詳しくは特別支援学級から高校進学は可能?をご覧ください。

Q. 本人と保護者の希望が違うときはどうすればいいですか?

A. まずは本人の希望の理由を聞いてみましょう。そのうえで、一緒に学校見学や体験授業に参加し、実際の環境を見てから話し合うと、お互いに納得しやすくなります。

まとめ:「入れる学校」より「通い続けられる学校」を

発達障がいのある中学生の進路には、全日制・定時制・通信制・高等専修学校・高専・特別支援学校高等部など、さまざまな選択肢があります。大切なのは、お子さんの特性と希望に合い、3年間無理なく通い続けられる環境を選ぶことです。

  • 中1・中2から特性の整理と、学校での配慮の実績づくりを始める
  • 学校の「支援あり」という表記だけでなく、支援の中身と実績を確かめる
  • 受験時の配慮は、中3の秋までに在籍校と相談を始める
  • 不登校や内申点に不安があれば、登校日数を選べる通信制高校も視野に入れる

通信制高校や技能連携校の中には、発達障がいのある生徒への個別サポートに力を入れている学校があります。気になる学校が見つかったら、資料請求や個別相談で支援体制を確かめてみましょう。

発達障がいへのサポート体制が整っている通信制高校・技能連携校を見る

東京/神奈川/埼玉/千葉の発達障がいの方でも通いやすい通信制高校

参考資料

目的や特徴から選ぶ!
おすすめの通信制高校
・技能連携校

通信制高校は、学校によって力を入れている分野や強みが異なります。
ここでは、学校に求めるサポート体制や通信制高校に入学する目的別でおすすめの通信制高校を紹介しているので、
自分自身やお子さんの個性、希望の進路に合った通信制高校を選びましょう。

おすすめの通信制高校・技能連携校